2021.12.08 プレスリリース

MaaS Tech Japan、VC・事業会社から3.2億円の資金調達を実施 〜モビリティデータ活用による都市・交通のDXソリューション開発を加速 〜

 株式会社MaaS Tech Japan (本社:東京都千代田区、代表取締役:日高 洋祐、以下「MaaS Tech Japan」) は、DBJキャピタル株式会社をリード投資家とし、株式会社ゼンリンフューチャーパートナーズ、東京海上日動火災保険株式会社、三菱商事株式会社、SMBCベンチャーキャピタル株式会社ほか個人投資家等を主な引受先とした第三者割当増資により3.2億円の資金調達を完了致しましたのでお知らせします。

1. MaaS Tech Japanのこれまでの取り組み

 世界的な都市間競争の激化や国内人口の減少、コロナ禍に伴う生活スタイルの変化など、国内を取り巻く環境が大きく変化する今、交通分野においても、その変化への対応が求められています。同時に、MaaSやモビリティデータを都市・交通で活用する動きは世界中で進展しており、今後、日本においても様々なモビリティデータ有効活用による、課題解決や新たな価値提供が期待されています。       
 MaaS Tech Japanでは、都市・交通分野におけるモビリティデータの利活用による、都市・交通D Xの推進を目的に、以下3つのプロダクトを開発し、現在様々な自治体・エリアで、これらプロダクトの展開を通じた課題解決を進めております。

(1) MaaSデータ統合基盤「TraISARE」
 TraISARE(トレイザー:Transport Information Store with Aggregator, Receiver and Encoder)は、鉄道、バス、タクシー、飛行機など交通に関する多種多様なデータ(モビリティデータ)をシームレスに統合し、統一的な取り扱いを可能とするデータ統合基盤
(2) MaaSコントローラ
 公共交通やモビリティサービスなど、様々なモビリティデータを組み合わせて分析し、交通事業者や自治体の交通サービスのプランニング、モニタリングを支援する分析ソリューション
(3) MaaSアプリ
 モビリティや目的地の検索・予約、クーポン・インセンティブ発行機能など、事業者や自治体がMaaSサービスを提供するために必要となる各種アプリケーション

<参考:MaaS Tech Japanプロダクト活用事例>

2. 資金調達の狙い

  今回の資金調達は、以下3つを主な目的としています。

(1) プロダクト開発体制の強化
 これまでMaaS Tech Japanでは、事業者や自治体との共同プロジェクトにより、事業者・エリア毎のニーズ確認、プロダクト導入を進めてまいりました。今後はそれらの取り組みを通じて得られた知見やマーケットニーズを踏まえ、より多くの自治体・エリアで活用いただけるようプロダクトの機能開発を加速させるため、開発体制を強化いたします。
(2) 社会実装に向けた営業展開の加速
 これまでの企業や自治体との共同プロジェクトの成果を受け、現在、事業者・自治体から多くの問い合わせを頂戴しております。今後はより多くの事業者・自治体の課題解決に貢献できるよう、社内・パートナーも含めた営業体制の構築を進め、プロダクト展開を加速いたします。
(3) データアライアンスの拡大
 MaaSのサービス開発やPDCAを実行するためには、さまざまなモビリティデータの連携が必要です。。今後、今回出資を頂いた事業会社とのデータ連携を通じて、モビリティデータの拡充を行ない、MaaSデータ統合基盤、MaaSコントローラーの取り扱いメニューを拡大いたします。

 また、今回出資を受けた事業会社との連携によって、プロダクトの機能向上と新サービス開発を進めてまいります。ゼンリングループが保有する、鉄道、歩道、道路に関する地図データを活用した、さまざまなモビリティデータ連携の加速、東京海上日動火災保険株式会社との提携による保険商品の共同研究やデータ活用、三菱商事株式会社との提携によるモビリティサービスやスマートシティ等の分野での事業開発の推進を行ないます。
 今回の資金調達によって、プロダクト開発・セールス領域における体制強化を目的とした人材の積極採用を行い、各社と連携しながら、上記目的に向けた取り組みを進め、日本における都市・交通DXの推進に貢献してまいります。

3. 投資家様からのコメント

(1) DBJキャピタル株式会社 シニア・インベストメント・マネージャー 赤間 祥 様
 人口減少やコロナ禍の影響で人々の移動行動が大きく変化する中、生活に不可欠な交通インフラを効率的かつ持続可能なものに進化させることの必要性は高まっています。
 MaaS Tech Japanは、これまで難しかったマルチモーダルな交通データの統合・活用を容易にし、交通事業者や自治体における課題解決をサポートする社会的意義の高いサービスを提供しています。中長期的には交通×不動産・エネルギーのように、他産業を連携させた新たな事業モデル創出の礎となろうとしており、こうした大きな目標に向かう熱意溢れるチームであることが魅力です。
 同社が目指す理想的な移動社会の実現に向けて、DBJキャピタルもチームの一員として努力して参ります。

(2) 株式会社ゼンリンフューチャーパートナーズ 代表取締役 松下 春喜 様
 日本のMaaS市場でMaaS Tech Japan社のMaaSデータ統合基盤は必要不可欠な存在になっていくと思います。
 また日高CEOをはじめとするメンバーの皆様は、それらを築き上げるだけの豊富な知見に加え、モビリティを高次元化しようとする強い熱意をお持ちです。
 さらにMaaSデータ統合基盤における人やモビリティに関する移動情報の統合に向けては、ゼンリングループの地図データベースやデータ配信ソリューションと高い親和性があるため、今後のMaaS Tech Japan社の成長と事業シナジーへの期待から今般出資いたしました。
 MaaS Tech Japan社が描く理想的な移動社会を実現に向けて、ゼンリングループ一丸となり今後の成長を支援して参ります。

(3) 東京海上ホールディングス株式会社 常務執行役員 グループCDO 生田目 雅史 様
 MaaS Tech Japanとは2020年6月に業務提携を行い、全国のMaaSプロジェクトやデータ活用分野における協業を進めてきました。この度、更なる協業の推進を目指して資本業務提携に至りました。今後、デジタルデータを活用した交通政策分野のDXは重要となり、都市や交通の政策意思決定においてもMaaS Tech Japanの持つソリューションと現場で培った知見へのニーズが高まることを確信しています。MaaS Tech Japanの益々の成長を期待し、また、当社も新たな価値創造に向けて一緒に取り組みを進めて参ります。

(4) 三菱商事株式会社 執行役員 自動車・モビリティグループ モビリティ事業本部長 近藤恭哉 様
 この度、MaaS Tech Japanと資本・業務提携に至りましたこと、とても喜ばしく思います。MaaS Tech JapanはMaaSに関する先進的な知見、企業・自治体から行政までの広範なネットワークを持ち、日本のMaaS業界のセンターとなりうる存在です。日本の地域交通が抱える課題解決にモビリティデータという新しい切り口で貢献する大きなポテンシャルがあります。MaaS Tech Japanの掲げる「都市・交通のD X」に強く共感し、共に日本の社会・産業に貢献できる新たな付加価値創造に取り組んでまいります。

(5) SMBCベンチャーキャピタル 取締役 太田 洋哉 様
 「交通」に関する多くの課題が未解決であり、様々な側面からの新たなモビリティサービスの普及が今後加速していくと考えております。そのサービスの普及に不可欠なデータ統合基盤を提供できる技術力、また日高社長を中心とした業界に精通した経営陣に魅力を感じ、投資をさせていただきました。
 ビジョンにも掲げている「100年先の理想的な移動社会の基盤」の実現に寄与すべく、SMBCグループ一丸となって支援して参ります。

■ 本件に関するお問合せ先
広報 森
pr@maas.co.jp


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